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皆さん、こんにちは。
今日から、4月中旬に講談社現代新書より刊行されるわたしの新刊『アイデアを形にして伝える技術』をウェブで、さらに深く理解していただけるように、映像を交えながら、説明していきます。よろしくお願いします。
この本のコンセプトは「アイデアが恒常的に生まれる仕組みづくり」です。
このコンセプトの基礎には2つの考え方に基づいています。
1つは鶴見良行先生の「データベース思考」です。参考になる本は岩波新書で出版されている『東南アジアを知るー私の方法ー』に描かれています。
- 作者: 鶴見良行
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1995/11/20
- メディア: 新書
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鶴見先生の仕事の凄さは、「読書カード」と「写真」と「フィールドノート」の3つの膨大なデータベースを編集するだけで、著作が生まれる「仕組み」を持っているということ。このあたりに関しては、わたしも『PLANNING HACKS』や『READING HACKS』、『知の現場』で言及してるので、参考にしてみてください。
それから2つ目、こちらが今回重要な基軸思想になります。
中村尚司先生の「民際学の概念」です。こちらの参考書は岩波新書で出版されている『人びとのアジアー民際学の視座からー』です。
- 作者: 中村尚司
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1994/11/21
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民際学とは、一言で言えば「豊かさ」を探究する学問です。ここでいう「豊かさ」とは、お金持ちになることや経済大国になる意味での豊かさではありません。いくらお金があっても、親戚や友人が借金で苦しんでいたら豊かな気分にはなれません。民際学を提唱している中村尚司先生は、「豊かさとは、人と人とのつきあい方、人と環境のつきあい方に関わる事柄だ」 といい、そのうえで豊かな暮らしを形成する重要ポイントは「<循環性の永続>、<多様性の展開>、<関係性の創出>を考慮した暮らしのデザインである」と指摘しています。
キーワードとなるのは「<循環性の永続>、<多様性の展開>、<関係性の創出>」3つなのですが、説明するだけでは理解しにくいので、以下の映像をご覧ください。
(日本語訳:http://www.ted.com/talks/lang/jpn/dan_barber_how_i_fell_in_love_with_a_fish.html)
ここで語られているヴェタラ・ラ・パルマ養殖場のように、わたしが本書で考えていたのは、自然と質の良いアイデアが生まれるエコ・システムをつくること。