本書は大きくインプット篇とアウトプット篇に分かれます。

まず、インプット篇から行きます。今回の著書の1つのウリはフィールドワークについて言及している点です。1章分さいています。

フィールドワークについては、多くの本がありますが、社会活動的なフィールドワークではなくて、ビジネスマンが実践できるフィールドワークを中心に描きました。そうでないと、かなり学術的になってしまうからです。その意味で、僕の経験を交えて書かれているの、マーケティングの要素も盛り込まれています。

情報の質的パワーからすると、メディアを介した情報(2次情報)よりも現場情報(1次情報)の方が強く、人を惹き付けます。やはり、現場でなければ持ち得ない真実に触れるからだと思います。師匠の中村先生は「真実は、自分の眼で見て、確かめたもののみ」と言い切るくらいです。その意味で、やはり現場を踏まえたリアリティを追究することがインプットで重要なのだということです。

内容は本書で読んでもらうとして、ここでフィールドワークの「三種の神器」を紹介したいとおもいます。


iPhone HACKS! 楽しんで成果を上げるハイセンス仕事術

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(1)何と言っても、iPhoneをはじめとするスマートフォンでしょう。
これさえあれば、現場に迷わずいけ、さらにメモもあり、写真も撮れ、すぐにウェブにアップできます。ボイスレコーダーもついていて、簡易調査であれば、これだけで済みます。


(2)一眼レフのデジタルカメラです。ぼくはルミックスのGF1を使っています。今の一眼ってすごいですね。動画もきれいに撮れます。GF1は動画の質がずば抜けていいので、購入しました。コンパクトで持ち運びも大変便利です。なぜ、一眼レフにこだわるかというと、企画書をつくる時、いちいち言葉で説明するよりも1枚の写真で具体的にイメージできることがからで、今後は写真や映像を多様した「ビジュアル・コミュニケーション」が主流になることは間違いありませんから、ぼくはもしデジカメを購入される方がいたら、一眼レフを投資だと思って買うべきだと思います。


Caderno Clássico, Preto, Capa Dura, Sem Pauta, Tamanho Bolso (Classic Notebooks)

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(3)モレスキンのポケットノートです。これは表紙が固く、持ち運びが大変便利です。リサーチの時、メモはアナログがどうしても便利ですから、こちらのノートに書いて、必要情報をクラウド上のDBに置くようにしています。


フィールドワークの本に関しては、たくさん出版されていますが、参考になるのは、以下の本です。


エスノグラフィー入門 <現場>を質的研究する

エスノグラフィー入門 <現場>を質的研究する

教科書的な本。概念から実行、まとめまですべて1冊に集約されている良書。
辺境学ノート

辺境学ノート

鶴見良行先生の生のフィールドノート。着眼点とノートの取り方のケース。
フィールドワークの新技法

フィールドワークの新技法

こちらも教科書。ここの研究者のフィールドワークでの留意点が細やか。


参考にしてみてくださいね。

追伸:大学生の頃、高瀬川のはじまりから淀川までを歩いて調べたことがあって、そのなごりでちょっと学生時代を辿ったブログがこちら(http://d.hatena.ne.jp/Juichi_Harajiri/20080706