いまどきネットだけじゃ、隣と同じ! 「調べる力」 (アスカビジネス)

いまどきネットだけじゃ、隣と同じ! 「調べる力」 (アスカビジネス)


■糸口さがしと犯人さがしの方法と考え方が平易に描かれている。


 【仮説】糸口さがし=松岡正剛的にいうと「察知のアルゴリズム」をたたせる。仏教的に考えると、「半眼」でいること。テーマや興味が見当たらない時は外をぼんやり見ながら歩くこと。そのとき、半分は外の世界を見て、眼を半分閉じて自分の心に響くものを見ておくこと。


「調べる力で、もっとも大切なことは、未知へのどん欲さである。それは、「ぶらぶら歩き」であっても、同じこと。空を見上げたり、商店をのぞき込んだり、無目的のようでいて、何かを発見することもある。」(P18)


「「何々を何々と見なす」ということには、遊び心が求められる。・・・(略)「見なす」ことで、私たちは、まわりの環境から意味を見出してくる。これが、糸口を見つけることである。糸口とは、意味を教えてくれる何かであるのだから。」(P24)


■情報力として、1次情報の注目。


「経済新聞と業界紙だけを見て、会議で語る人がいたら、信用されないだろう。「昨日、有楽町にオープンした店に行ったのですが、驚いたことに客層が…」といった生情報を見てきた人がもっとも強い。生情報を仕入れて、人や本から仕入れた視点と組み合わせて分析する。それが大切だ。」(P41)

「五感で、「こんな感じ」というものがつかめれば、その人の語ることは説得力が出る。」(P60)


■情報は3種類に分かれる。1次情報(自分で見た情報)、2次情報(他人やメディアの情報)、そして0次情報(自分の脳にある過去の経験の蓄積情報)。


「無意識のレベルでの共有する思い出」=「集合無意識」(カール・ユング)(P95)


■2つの価値。S型(ソリューション)価値とD型(ドリーム)価値。商品開発に必要なのは、D型を見つけ、S型で押さえるという価値構造の構築。


■ソーシャル・メディアを活用した3つのリサーチ方法。

 1)波紋法・・・ツイッターなどに質問をドロップして、波紋のように回答を得る。
 2)傍観法・・・問いかけなし。ひたすら検索し、発言をみる。
 3)質問法・・・ポータルの質問コーナーやSNSで質問をする。


■【仮説】犯人さがし=松岡正剛的にいうと「理解のアルゴリズム」をたたせる。
     武道的に考えると、「心眼」。心の目によって目に見えない真実を見抜く力のこと。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%83%E7%9C%BC