■
- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/07/17
- メディア: 新書
- 購入: 23人 クリック: 287回
- この商品を含むブログ (127件) を見る
■「リード」=ニュースの中身を短い文章で伝えること
○私は、わかりやすい説明とは、相手に「地図」を渡すようなものだと考えています。説明のための「地図」。それを放送業界では「リード」と呼んでいます。私はNHKに記者として採用されました。新人研修では、まず原稿の書き方を訓練させられます。ここで、こう言われました。「原稿を書くときには、必ずリード、つまり、『これはこういうニュースですよ』という短い文章から始めること。それから中身に入っていきなさい」(P18)
○情報を伝える相手に「地図」を渡すためには、その地図を描かなければなりません。そのためには、現地の全体像が頭に入っていなければなりませんね。つまり、内容がまとまってこそ、「地図」を渡せるのです(P23)
○リードの作成手順
1:話すべき内容をまず箇条書きにしてみましょう。
2:その箇条書きに基づいてリードをつくりましょう。
3:今度は箇条書きの内容がそのリード通りになっているかを検討しましょう。
4:リードにふさわしくないところが出てきたら、順番を変えたり削除したり付け加えたりしましょう。(P30)
○「目の前(テレビの前の)相手」を想像してリポート(P45)
■Visual Communicationへ
○映像の力は大変なものです。一万言を費やしても説明できないことが、一枚の写真、数秒の動画で説明できてしまいます。(P52)
■一旦、図解というフィルターを通すと、説明がしやすくなる(説明の要点が最理解できる)
○原稿をもとにして、いったん図解をし、そのうえで図解を説明する原稿に書き直せば、これもまた、図解(映像)と文章のコラボレーション、「映像と言葉の相互作用」が働くのです。(P57)
■わかりやすい文章とは・・・
○論理的に筋が通っている文章はわかりやすい。文を短く分けても破綻をきたさないのです。論理的な文章になっていない文章ですと、文を短く切っただけでは使い物になりません。文章自体を直す必要があります。その作業をすることで、わかりやすい文章にできるのです。その際、接続詞はつけずに短い文をポンポンと並べたほうが、リズムもいいし、わかりやすくなる(P62)
■省略は全体構造がわかっていないとできない
○「本当によく理解している人は、こんなふうにざっくりとひと言で説明できるのだなと思いました。それは、大胆に省略できるからです。何を話すかではなくて、何を割愛するか、ということも大事なこと。全体像が頭に入っていますから、落とすべき要素を選択できるのです」(P79)
■ノイズをなくすことが大切
○「わかりやすい説明をするうえでは、「絶対に必要な情報」と、「あってもなくてもいい情報」を峻別し、「絶対に必要な情報」だけを伝えること。「ノイズ」をカットした、クリアな情報が必要なのです」(P85)
■模型をもとに原稿をつくりなおす=原稿(原本)→模型→原稿(説明のための原稿)
■「三の魔術」=わかりやすい説明はポイントを三つに絞る
■言い換え=複眼思考的。