調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940)

調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940)

■インタビューは仮説検証。
「ここで最も肝要なのは、なぜその人物に会いたいのか、会って何を知りたいのかを、もう一度、自分に問いかけて、明確な答えを出しておくことだ」(P68)

○「肝心なのは、どんな相手でも世間話ができること」(P91)

■自分のペン・シャープナーをつくる
「プロの書き手には自分なりの“集中の儀式”を持っている人が多い」(P127)
「Pen-sharpner:文章の勘を鈍らせないために読む本や、原稿を書く前に読むお気に入りの文章」(P128)

宇野千代の心がけ
「書くことが大切なのではない。机の前に坐るのが大切なのである。机の前に坐って、ペンを握り、さア書くという姿勢をとることが大切なのである。自分をだますことだ。自分は書ける、と思うことだ。」(週刊朝日編『私の文章修業』)(P129)

■ノンフィクション作家本田靖春のアドバイス
「自分は作家だと思わないで、『職人』だと思ったほうがいいですよ。どんな職人でも、一人前になるには最低十年はかかるでしょう。ノンフィクションを書くというのも、年季のいる仕事でね。一人前になるには十五年はかかると覚悟しておいたほうがいいんじゃないかな。毎日の仕事を、職人みたいにコツコツと積み重ねていくことですよ」(P150)

■テーマの見つけ方
「テーマを見つけるうえで私が一番役立つと思うのは、一人旅である。日常とは違う風景や人々の中に身を置いてみると、自分の輪郭がくっきりしてくるものだ。それゆえ複数ではなく、一人の旅でなければならない」(P239)

○「ノンフィクションを書く仕事にとって最大の敵は無関心である」(P240)