クリエイティブとサイエンスのあいだ

鶴見良行の『ナマコの眼』然り、
マハトマ・ガンジーの『ヒンドゥ・スワラージ』も
河上肇の『貧乏物語』も、


ナマコの眼

ナマコの眼

真の独立への道―ヒンド・スワラージ (岩波文庫)

真の独立への道―ヒンド・スワラージ (岩波文庫)

貧乏物語 (岩波文庫 青132-1)

貧乏物語 (岩波文庫 青132-1)


読者は一般生活者であり、手法としては「物語」であり、そこには
科学的データがちりばめられ、物語を補強する。


その物語は現場の出来事を構造化し、そこに科学的根拠を注入するうえで、
かなりクリエイティブな能力とサイエンスの常識を兼ね備えていないと描けない。


学会における評価ではなく、生活者の評価を獲得する民際学の記述スタイルは、
平易だが、根拠がしっかりとしていて、面白いという三拍子が必要になる。