「なにわバタフライ」は間の芸術

戸田恵子さんの一人芝居、『なにわバタフライ』を世田谷シアタートラムにて鑑賞。
ナニワの喜劇女優、ミヤコ蝶々さんの女一代記である。
これを観ると昭和の関西芸能史の変遷を辿ることができる。
南都雄二さんのことは知っていたが、はじめの旦那、三遊亭柳枝さんのことは始めて知る。


一人芝居は「間」の芸術。戸田さんの演技と何より三谷幸喜さんの演出に脱帽。
細かな道具と、証明の妙と、戸田さんの間が絶妙だった。
三谷さんは昭和芸能史をモチーフに演劇を構成することが多いけれど、
今回の演出はシンプルかつ共感するいい芝居だったなぁ。。。


その後、場所を移して、イタリアンレストランで食事。
安倍寧先生と談笑する。


会の終わり頃、“THIS IS IT”の話で議論が再燃。
そこで安倍先生がまたまた面白いことを言う。
これまで一番面白い“THIS IS IT”評は、長部日出雄さんのキリスト論だというのだ。


ゴシップは受難。彼が死んで、“THIS IS IT”は復活なのだと。。。


そういえば、監督のケニー・オルテガは「教会だ。ロックンロールの教会」とMJに
いうシーンがあった。なるほど。


僕は世阿弥序破急に置き換えたが、MJの奥深さは様々な本質論につながる点で
素晴らしいし、それがみんなの議論になるのは、本当に「LOVE」なのかも。。。