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- 作者: 梅棹忠夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1969/07/21
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○読書と食事とのアナロジーは、もう少しべつな面でも成立する
ようだ。食事には栄養ないしは健康という面と、味覚のたのしみ
という面とがあるように、読書にも、精神の糧という面と、心の
たのしみとしての読書という面があるのではないか。栄養学と食
味評論とがはっきりちがうように、読書論においても、技術論と
鑑賞論とは、いちおう別のこととかんがえたほうがいいというこ
となのである。(P98-P99)
■多くの読書論は、この技術論と鑑賞論がごちゃごちゃであるが
ゆえに気持ちが悪い、すっきりとしないのであろう。
- 作者: 大内兵衛
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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<行動中心の読書>
○わたしのやり方は、自分に何かはっきりした課題、それも主と
して行動上の課題があって、そのために本を読む。いわば、行動
中心の読書法である。(P58)
○こういう読書を通じて、わたしはまた、理論というものがどう
いうものであるかを理解した。活字よりも経験を重んずるだけに、
その経験が、抽象によって、より一般的な理論にまで高められる
過程を人一倍の感動をもって見たのである。(P62)
■この発想は、民際学のプロセスと重なる。