電縁交響主義―ネットワークコミュニティの出現

電縁交響主義―ネットワークコミュニティの出現

終章:世界と自分とコミュニティをつなぐ

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電縁社会におけるロラン・バルドの末裔は
   ハイパーリンクが好きなラディカル・エディターになれるのか

                        
                       松 岡 正 剛

                                                                                                                              • -

○これらのうちの必要なコンテンツを自分にあったフレーム(自己編集
のためのフォーマット)で選びとり、これを自分のミニデータベースに
ストックするか、ないしはプリントサービスで「引き取る」ということ
をする。しかし、この行為はすでにオーサリングに近く、いわゆる読書
とはいいにくい。こうして作業がくりかえされていく。
こうした一連の行為には、かつての「読書」はない。探して、覗いて、
並べて、較べて、取ってくる。そして、これを「読む」ときはすでに編
集に入っている
。(P356)

■1997年の時点で、松岡正剛は電子読書に関する「新しいリテラシー
について言及しているが、わたしがREADING HACKS!で行おうとしていた
のは、改めてこの論文を読み直してみると、この作業に近いのかもしれ
ないと考える。

■あらためて、松岡の「先見の眼」に驚かされる。