『私の投資術』:新宿紀伊國屋ホール

今夜、小山龍介、山田真哉さんの『会計ハック』発売記念の講演会でゲストスピーカーとして参加。


自己投資について、対談する。


僕自身『30過ぎたら利息で暮らせ!』(講談社BIZ)で書いたことと
『READING HACKS!』(東洋経済新報社)のキーワードを中心にお話。


まずはビジネス読書は「実験読書」であるべき、という話。
実験マインドというのは、とても重要で、得てしてビジネス書ユーザーは、
読んで知識を獲ることで留まってしまうことが多い。それを行動に転換する。
そのキーワードが「実験」という言葉。


僕は著者として読者の方々に言っているのは「本に踊らされるな」ということ。
本をそのまま鵜呑みにするのは危険で、著者と立場も違えば、業界も生き方も違う。
それを自分ごとに100%変換するのは無理な話。なので、無理なく吸収する。
それは自分がこれは面白い、使えるというものをピックアップし、日常生活で、
あるいは小さくビジネス上で実験してみることなのだ。


その経験から、いける、いけない。カスタマイズする方向性も含めて検討する。
それが実験読書の本質。それを是非、やってほしいということ。それが1点目。


2点目は、投資のベクトルを決める上での「ヴィジュアライゼーション」という方法。
これはいろいろな方々とお話するなかで出てくる「イメージしているとそうなっちゃう」
という発言が、最近とても気になっていて、これはメディテーションにおける強い「想い」
が現実化するには必要だという点につながるんですね。
言い方を換えると、「イメージをマネージする」になるわけですが、具体的にどうなりたいかを
常に頭に思い描くということが大切だということ。それをまず決めると、投資の方向が
見えやすくなるということなんですね。


僕の「ヴィジュアライゼーション」のきっかけは、実家に帰って、たまたま中学生の卒業論集を
開いたら、将来の夢に「大学教授」と書いてあったのを見たことでした。

ああ、教えることがやりたかったんだ、と。それから、僕は自分の時間を「ヴィジュアライゼーション」と
それに対する投資に時間と金をつぎ込むことになります。それで昨年から大学院で講義をするように
なった。これは僕は決してラッキーではなく、60%は投資案件を形にできたと思っています。


さて、こうなるとマルチ・キャリアが徐々に形になっていくわけですが、
僕自身は本業をきっちりやりつつ、大学院と他講義が重なり、さらに今後やりたいのが
ソーシャル・マーケティングの領域であるということ。


それは経済の論理や国家の闘争もありながら、やはり地球という本質的資源を未来の子供たちの
ために本気で残していくことを考えないとヤバイと思っているからで、僕は持てる時間が少ない
かもしれませんが、ここにいくばくかの「投資」をしたいと考えています。それはまだ形に
なっていないですが、そろそろソーシャルメディアが整備されてきた今、もう一度、地球のことを
自分の持てる非力な力ですが、それに当てるということも考えていきたいと思うのです。


最後に、僕のマルチキャリアの考えは、千葉さんの「やる気の分散投資」という考え方に呼応します。
マルチで幾つかのキャリア軸を作っておけば、精神的にやる気の均衡が取れる。
それはストレス社会のこの世の中では必須の概念になると思います。


あとは、行動あるのみ。ちょっと勇気を出してアウェイに顔を出してみる。
山田さんではないですが、「勇気を出せば、何でもできる」。


未知を道にするには、ちょっと踏み出すことが大事だということ。
そして、経営者もサラリーマンもベースインカムを確保した上で、さらなるプラスオンをどう形成するのか、
ここは変わらぬ課題であり、その具体策を色々お話したというのが今日の講演会だったと僕は思っています。


みなさん、ご来場ありがとうございました。また、いろいろお話しましょう。


原尻淳一 拝