10 WORKING HACKS!

ちょっと春なので、仕事の効率をアップできそうなハックを10あげてみました。
ご参考にしてみてください。


【1】自分の辞書をつくると何かと便利


パソコンは容量が大きいファイルを沢山ストックすると処理スピードが落ちてきます。パソコンを使いこなすコツは、大容量のハードディスクを外部化してしまい、パソコン内のハードディスク容量を出来るだけ少なくし、処理速度を維持することです。このコツは人間の脳にも言えることで、端的にいってしまうと「脳は情報処理に使い、記憶は周辺に携帯する」。これが情報ハックの基本原則。

この原則に則って編み出しているハックは沢山ありますが、その1つが自分の「辞書」をつくって、携帯しておくというもの。このお手製辞書は手帳に挟んで、いつでも取り出せるようにしています。つくり方は簡単で、必要なデータやグラフを見つけたら縮小コピーし、それを貼るだけなんです。不思議なもので、人間って小さい文字でも何とか読めるものなんですね。これが仕事のデータ集でもあり、打ち合わせ時のヒントともなり、お客様と話をするネタにもなる最強ハックツールです。


【2】自己投資基準を70:20:10で考える


これはあるカンファレンスで、アメリカのマーケティング・リサーチの社長がシリコンバレーにおける投資の基準を説明していたもので、既存サービスに70%、その既存サービスの周辺業務に20%、全く未知なるものの実験に10%を目安にしているとのこと。そこで僕が思ったのは、これは自分への投資にも応用できるということ。つまり、現在の会社業務に70%、会社の業務にフィードバックできる周辺情報習得に20%、第二ステージへの投資に10%とすれば、人生がうまくまわるのではないかと思うのです。

そこで、もっとも身近なところで、自分の小遣いをこの比率に変えてみました。すると、どうでしょう?
5万円のお小遣いだとすれば、5000円は仕事以外の何かに新しい分野への投資資金として与えられることになるのです。これを何に使うかは読者の方次第ですが・・・。(http://en.wikipedia.org/wiki/70/20/10_Model


【3】アロマで気分をコントロールする


先日打ち合わせでとある事務所にお伺いした時、ラベンダーを数本いただいたのですが、帰りの自動車の中はラベンダーの香りで包まれ、とてもリラックスした気分になりました。ラベンダーには鎮静効果があり、気分をやわらげる効果があるようです。

そこで、早速日常生活のなかにラベンダーの香りを随所に取り入れるようにしました。まず、自宅には
アロマソケットでラベンダーの香りがゆったりとひろがるようにしました。そして、ルームスプレー。こちらは仕事場に携帯しており、打ち合わせや残業でイライラした時、ちょっとスプレーすると気持ちが落ちつき、対応にムラがなくなります。個人的に重宝しているのはニールズヤードのアロマシリーズ。エッセンシャル・オイルの数も豊富で目的別に選択できます。(http://www.nealsyard.co.jp/


【4】まずは手書きでイメージング


マーケティング・プランナーという職業柄、企画書を作成することが多いのですが、私は直接パワーポイントで作成せず綿密に下書きを描きます。手順は簡単で、A3用紙にプレゼンシートに見立てた長方形を20個近く手書きで描いて、そこにチャートのイメージや言いたいことをガンガン描いていく。これが第一段階です。次に赤ペンを取り出して、プレゼンの順番に編集を加えていきます。シートの順番を換え、内容も修正していくのです。このように二段階で企画書のイメージング作業を行なった後、一気にパワーポイントで仕上げに入ります。(詳細は『PLANNING HACKS!』(東洋経済新報社刊)を参照)

さて、一連のアナログ作業をサポートするのが無印良品「週刊誌4コマノート・ミニ」です。ただ4コマの四角が並んでいるだけのノートなのですが、いままで手書きでプレゼンシートを描いていた手間が省けます。A5サイズですので、持ち運びも便利です。(http://www.muji.net/store/cmdty/detail/4548076716341


【5】節目節目で、座右の書を読む


ビジネスマンが本を読む目的は、新しいビジネス情報を得る、ビジネスのアイデアを検索する、方法や理論を学ぶ等、挙げればきりがないですが、面白い読み方として、パッションを掻き立てる読書というのもあるのではないでしょうか?

わたしの知り合いには、新年に背筋を正すために井上雅彦さんの『スラムダンク』(集英社)を全巻一気読みする方がいます。わたしの場合は、何か大きなプロジェクトをはじめるときに必ず三枝匡さんの『V字回復の経営』(日本経済新聞社)を読ませていただいています。このように何かの節目で、自らの背筋をピンと正すために『座右の本』を持っておくというのはとても大切なことです。

ちなみに最近襟を正した読書といえば、夢枕獏原作、谷口ジロー画『神々の山嶺』(集英社文庫)です。これはエベレスト登頂に命をかけた山男の物語で、大自然の猛威に果敢に挑む人間の精神の限界をリアルに描いている名作です。

神々の山嶺 1 (愛蔵版コミックス)

神々の山嶺 1 (愛蔵版コミックス)


【6】速読の裏技は、結論を聴いちゃう


ビジネスにおける読書の流儀は「多読」が基本です。多くの情報や理論を携えて、自分のビジネスを大成させるために、本にかなりの投資するビジネスマンは数多くいらっしゃいます。しかし、多読をするということは、多くの本を速く読む技術が必要なわけで、この方法論を明確にお持ちの方がどれくらいいらっしゃるのか、わかりません。

そこで今回は、若手のビジネスマンの方々に、速読ハックをいくつか教えておきましょう。

もっとも簡単な速読法は、単純で「知っている人から本の結論をある程度聞いてしまう」ことなんですね。たとえば、できる先輩をランチに誘って、本のよかったポイントを読む前に聞きだしてしまう。それから一気に読むんです。これは時間がないときの勉強法の応用で、解答を見ながら問題集を解いてしまうようなもの。さらに、雑誌やウェブでの著者のインタビューをたくさん拾って、その著者のキーワードをある程度掴んでしまうと、のちのち本を読むとき「ああっ」となって、本を読む速度が加速していきます。


【7】眠くなったら、社内を散歩しよう


春の暖かい陽気のせいでしょうか、最近無性に眠くなります。睡魔は集中力を阻害します。ビジネスの敵と言っても過言ではありません。

そこで眠気を飛ばすハックをひとつ。それは散歩。しかも、社内を積極的に散歩するようにします。なぜかというと、身体を動かすことで目覚めさせるだけでなく、会議以外でのインナーコミュニケーションが活発になるからです。これは思わぬ情報共有を引き起こすことが多い。特に最近の都心のビルはかなり高層化が進んでいて、各セクションはフロアーによって分断されています。これでは情報流通は活発には行なわれません。メールか携帯電話でやり取りはしているものの、やはりスピードが遅くなります。本来、ビジネス・チームは声の届く範囲(=ワンフロア)に集約したいものです。

そこで、ちょっと眠くなったら、フロアの違う仲間のところへ積極的にお話に行きましょう。これを1週間に15分、5人に行なうだけで、かなりの情報量が共有されます。しかも、各セクションの現状が肌感覚で解りますし、思わぬ仕事の話が突如として舞い込んでくるかもしれません。


【8】ブックストッパーで本のイライラをなくす


わたしは本を読みながら、気づいた仮説やアイデアを本の余白にどんどん書き込んでしまいます。本をキレイに読むなんてことはしません。むしろ、本の読むと同時にそこに描かれた内容を自分用にどんどん変換していくのです。そして、読み終えると、そこに書いたメモをパソコン内に取り込み(中にはブログにアップ)、いつでもアイデアをビジネスにつなげる準備をしています。

その際、強力なツールとなるのが「ブックストッパー」です。洗濯バサミにおもりが付いているシンプルな作りですが、これがあるだけでページを手で押える余計なイライラがなくなり、メモを効率よくパソコンに取り込むことが出来ます。

要するに、このブックストッパーは本を見ながら両手を自由に使いたい時、大変重宝するツールなのです。例えば、料理を作る時、レシピ本を押えておくのに便利ですし、自分でマッサージをする時、ツボに関する本を押えておくのもありです。オーソドックスなのは受験勉強の時で、参考書を押えておくだけですが、かなり集中して勉強が出来るはずです。

ブックストッパー

ブックストッパー


【9】消せるボールペンで、作業効率アップ


ビジネスの現場で最も使われている筆記用具といえば、水性ボールペンですね。お客様との打ち合わせでメモをとる。あるいは、会議で議事録をとる。その時、筆記を間違えてしまうと消しゴムでは消せませんから、上から二重線を引いて文字を消しますね。これが多くなるとノートは真っ黒になり、とても汚くなります。

また、プランナーの場合、議論しながらよくチャート図を考えますが、はじめに描いたチャートの上にどんどん書き込みがされて最後にはグチャグチャになっていることが多い(笑)。最終的にパワーポイントでまとめる時には、何が何だか解らなくなっていることもしばしば・・・。

そこでご紹介したいのが、パイロット社が開発した、消せるボールペン『フリクションボール』です。インクに消色温度が設定されているため、間違った文字をボディ後部の専用ラバーで擦って生じる摩擦熱でインキの色が無色に変わり、筆跡を消すことができるのです。しかも、消した所に何度も重ねて文字を書くことが出来るので大変便利。水性ボールペンでも消せるので、美しくわかりやすい書類作成が可能です。

最近、0.5mmの商品が登場しましたが、細文字好きの私としては、0.3mmが欲しいところです。

○余計な紙を使わない。消しゴムのカスもない。これは案外エコかも。
消せるボールペン『フリクションボール』はカラーバリエーションも充実している。


【10】ちょっとした図書コーナーをつくろう


企画書であれ、論文であれ、何かをつくりだすには、まず、自分の脳に情報をインプットしなければなりません。そして、貯まってきた情報を編集装置である脳が必要情報を変換し、アウトプットする。誰もがこういう流れを経て、何かを生み出そうとしています。

ビジネスにおいては「多読」が重要だといわれていますが、それはインプットの量が多ければ多いほど、良質のアウトプットを生み出す確率が高まるからなのです。ですから、ビジネスマンは常にインプットを欠かすことが出来ません。新聞を読む、朝、ワイドショーを見る、駅のポスターを読む、これら一連の行為は全てインプットなのですが、では、自分のビジネスに本当に必要な情報かというとそうではない。われわれは案外自分のビジネスに直結した良質なインプットをしていないんです。

そこで身の回りのインプット環境に一工夫。それはちょっとした隙間時間にさっと本が読める環境を整備することなのです。自宅のトイレに図書コーナーがある人は多いと思いますが、例えば、ダイニングテーブルの横に本棚を設置してしまうこと。これはビジネスマンにとって大変有効なハックです。なぜなら、ダイニングテーブルは大きいので、本をたくさん積んでおけますし、資料をまとめるにも便利だからです。みなさんも一度、身の回りのインプット環境を再検討してみましょう。

回転式本棚5段

回転式本棚5段