フィールドワーク in 蕨 2

蕨に引っ越してきて、はじめて知ったことだが、ここには
和樂備神社と並び、三学院という立派なお寺がある。


弘法大師空海にまつわる真言系のお寺だが、境内が美しい。


ここには火伏せ龍や火伏せ地蔵の伝説が残されている。
火伏せとは、火を伏せる、つまり、火事を沈静させる意味。
ちなみにわたしが大学の時に住んでいた京都・伏見は、
その昔、伏水(ふしみ)と呼ばれ、地下に水が伏せている土地と
言われていた。伏見は醸造の里。善い水が伏しているからこそ、
うまい酒ができるのだ。


伏見の歴史と文化 (京・伏見学叢書1)

伏見の歴史と文化 (京・伏見学叢書1)


その伝説はこう。
むかしむかし、三学院の住職が京都の本山に戻り、寝ている時、
三学院が火事になる夢をみて、「三学院が火事だ、水をくめ!」と
京都にいながら準備をし、いざ火事になった時、仁王門に描かれている龍が
口から水を出し、火事を消し止めたという話である。


その龍がこれ。本当にある。


伝説と現在を行き来しながら、ようやく地元感が出てくるようになった。


住めば都。ようやく、この感覚が持てるようになってきた。