深夜残業後のトンネル
首都高5号線の新宿から池袋のトンネルは大変便利だが、
まだ使う人が少ないらしく、タクシーに乗っても、
タクシーの運転手は「いやぁ、はじめてです!」と嬉し
がってくれる。
とはいえ、クタクタでほとんどタクシーではシートベルトを
つけていない。直ぐに眼を閉じる。
と、思う。
「これで事故られたら、オレは直ぐ死ぬんだな…」
意外と死というのは、となりにあるものなんだ。
それでも無事に家に着くと、神様はまだオレに生きる資格を
与えているんだなと思う。
じゃあ、やるしかないか。自分の納得のいくまで、やってやる
しかないなぁ。
深夜のトンネルは「末期の眼」を覚醒させる。