ビジネス学習は「リバースエンジニアリング」的に。

今週の日経アソシエで書いたことだけれど、
ビジネスにおける学習は「リバースエンジニアリング
のような手法を活かしたい。



リバースエンジニアリング(Reverse engineering)とは、

機械を分解したり、製品の動作を観察したり、ソフトウェアの動作を解析するなどして、製品の構造を分析し、そこから製造方法や動作原理、設計図、ソースコードなどを調査すること。


これはビジネス学習も同じで、ビジネス書の内容を
自分の身で実験して、解析することで、初めてその
内容の本質を理解できると思う。


身近なところで言うと、例えば、カフェでおいしいメニューに
出会ったとする。これを家で再現しようと思ったとき、どうするか?


いろいろ味見しながら、調理法や素材や調味料を考えたり、
隠し味まで推測するに違いない。そして、それを家で実験してみるはずだ。
実験してうまく行ったら、来客のもてなしに出すかもしれないが、
うまく行かない場合、何が悪かったのかを類推しながら味の調整を行うはずだ。
これと同じ行動をビジネスにも、リスクの少ない形で持ち込むにはどうしたらよいか?


まずは自分の身近なところから、小さく実験してみることである。


そんなことをたとえ話を踏まえて書いてみた。
興味があれば、ご一読を!


この内容は『30過ぎたら利息で暮らせ!』にも描かれている。

こんなかんじだ。

「ははは、君は素直ですね。わかりました。わたしがまだ若かった頃の友達の話をしましょう。昔、営業の友達が中国の兵法で有名な『孫子』を読んでいたんです。わたしはびっくりして『お前、すごいなぁ。何に使うの?』と聞いた。そしたら彼は『合コンに決まっているじゃないか!』って言ったんですね。で、『それだけか?』って聞いたら『それだけだ』というので、わたしはもったいないなぁと思ったんです。」


「なぜですか?」


「だって、中国の兵法を用いて口説きのテクニックを身につけようとした。ここまではすばらしいですよね。でも、一度、その合コンと口説きのテクニックを解析して、それを本業の営業にフィードバックできたらもっとすばらしいと思いませんか?」


「ああ、確かにそうですね。実践知ですしね」


「そう、深田さん、その実践知をリバースする。これがビジネス学習の極意なんですよ」


「なるほど・・・」


「でもね、こればかりはやらなければわかりません。なので、まずは自分をマーケティングしてみる。その過程で、見えてくるもの、考えることがたくさんありますから。とにかく、やってみましょう」

<『30過ぎたら利息で暮らせ!』(講談社BIZ)より抜粋>

30過ぎたら利息で暮らせ! (講談社BIZ)

30過ぎたら利息で暮らせ! (講談社BIZ)