青山二郎の眼

青山二郎の「利休」評。

眼の哲学・利休伝ノート (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)

眼の哲学・利休伝ノート (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)

 利休は誰にも理解されなかったというのが、青山の基本的な視点である。また、利休の根本思想には茶道も礼儀もなく、その“なさかげん”が茶碗に残ったというふうに見た。鑑定を強いられ、それに我慢がならなくなったという見方もする。
 まさに青山らしい。最もおもしろいのは利休をトルストイに見立てたところである。どうも青山にはカトリシズムに対する共感があるようなのだが、一方で高潔なアナキズムにも共感をもっていたようだ。きっとそういうところが出たのであろう。

松岡正剛の千夜千冊より:青山二郎『眼の哲学・利休伝ノート』より



○高潔なアナキズムという評価に共感。トルストイを読まないといけない。
 課題ができた。