草の中に真あり
昼過ぎ、新幹線で京都へ。
関西地方は雨。東京の感覚を雨が正してくれる。僕は京都に立っている。
稲荷駅前のコンビニで傘を買って、駆け足で大学の研究会へ。
今期で退任される田中宏先生の研究手法に関して、研究会にお招きして議論。
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民際学研究会メモ:2009年2月3日(火)17:00−19:00
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1:中村尚司報告
田中宏は、孤立して連帯を求めていた人。
<研究テーマ>
○外国人の人権擁護活動
○留学生の大学院教育 + 外国人労働者
○「国家の壁をいかに低くするのか」を問い続ける。
<民際学との接点>
○研究方法や技法を明確に展開しない
○生きる姿勢としての民際学
○アプローチ:恒常的な組織をもたない捜査本部体制に似た、社会的な運動の進め方。
○事実に即して、具体的な特殊性の細部を解明し、解決の手がかりを掴む。
○入管法や外登法関連の事務や判例については、弁護士よりも詳しい。
中村評:大学や学会における孤立にひるむことなく、底辺で生きる民衆との連帯を育む姿勢。
別の形の連帯(ネルソン・マンデラ):孤立から連帯につなげる
【参考資料】
三木旦『地域研究の歴史学』(岩波講座世界歴史30:2003)=田中宏評
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田中宏先生然り、中村尚司先生、鶴見良行先生然り、
権力というものを避けて、人とのつながりの中で解決を模索する
研究スタイルで共通している。
とはいえ、生きるテキストとしての田中宏や中村尚司という人物の魅力
というのは、恐らく民衆がマルクスやレーニンやカストロではなく、
チェ・ゲバラに愛着を感じる感覚に近いのだろうか?
その昔、千利休は「草の中に真あり」と言った。豪華絢爛の中ではなく、
普段の生活の中にも真があるということを太閤秀吉に命がけで対峙した。
中村・田中両氏の生き様は、何だか「草の中に真あり」を地で行くような
姿勢であり、だからこそ人が集まるのかもしれないとも想う。
ただ、この「草の中に真あり」の境地を学部生・大学院生にDNAとして
伝えるカリキュラムとは如何なるものなのか…
プランナーとして、考えなければならない課題がある。