民際学研究会:上村英明さんの「民際外交から市民外交への挑戦」

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上村英明さんのプロフィール

恵泉女学園大学教授:平和学研究科
市民外交センター:今年で26年目
http://www005.upp.so-net.ne.jp/peacetax/

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○民際外交の時代


「市民外交の挑戦=民際外交を超える視点」『平和学会』

長洲一二(神奈川県知事:1975年〜1995年)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E6%B4%B2%E4%B8%80%E4%BA%8C


○国家外交・民際外交・市民外交


【1】国家外交
外交は相互に国家の専管事項/外交エリート主義:特別試験と少数精鋭/外交のパターン:二国間外交・多国間外交
国際交流:国家外交を補完するもの(日本の少年野球チームがアメリカの少年野球と交流試合)


【2】民際外交:国家から独立した民間組織同士の外交のこと
民間セクターと民間セクターの外交:「自治体外交」/民間セクターが外交のアクターになる/非核自治体の連帯(冷戦の最終段階の時期)中心はイギリス・マンチェスター、日本では神奈川県


【3】市民外交
民間セクターとして「NGO外交」/NGONGO、国家、国際機関のマルチ外交


○市民外交センターの活動


・どうぶつ反核運動/ピースタックス運動/南太平洋地域
アイヌ民族との国連参加/ECOSOC・NGO(国連の資格取得)
・太平洋諸島民(マーシャル・ミクロネシア)の戦後補償問題
・国連人権文書の先住民族出版助成/沖縄・琉球民族との国連参加
ブッシュ政権の4年間を問う国際投票(韓国NGOと共催)
 (21世紀国際民主主義はありうる、アメリカ独立の時と同じ?)
・国連改革パブリックフォーラム
先住民族の権利に関する国連宣言の普及
・G8サミットNGOフォーラム「人権・平和ユニット」


○議論


・国家の時代の終焉。
・日本のNGOは、マージナル。
・Peopleか、Civicか、Civilは、市民革命の主体としての意味。
・国境を越える意味。ユニバーサルな問題。北方領土の問題。琉球問題。
・世界中にある問題とつながっている取り組み。
・民主主義の根本の矛盾。多数派主義。NGOは少数派。マイナーな人のマイナーな問題。
・市民の問題。市民社会なんてない?
・市民=専門家集団。シンクタンク的なものでなければいけない。変人の専門家?
・一般の人の視点を持ちうるのか?あそこはしっかりしているといわれるところが
 一般性を持ちうるだろう。
・市民の代表制とは何か。
・国家を超えてやっていく人たちが市民。
NGO=特定の利害を代弁する。国家を監視する。
NGOはお互いが連携し、目的を共有し、お互いの政府を監視すること。
・政府は市民からある役割を請け負うエージェンシー。
・民主主義の定義。
・Civil Sosiaty:市民組織という大枠に捉えられている。企業も入るし、メディアも入る。
NGOは一部にされ、Civil Sosiatyがうまく使われている?
日弁連NGO
・ネットワーク理論。
先住民族と土地所有権の問題。権利があるという議論の設定。