お盆とおばあちゃん

お盆で実家に帰る。


その途中で、「おばちゃん家」に寄る。
おばあちゃんもおじいちゃんもこの世にはいないが、
何故かいまだに「おばあちゃん家」と呼ばないと
嫌な感じがして、ずっと「おばあちゃん家」と呼んでいる。


いとこに赤ちゃんが生まれ、里帰りをしていた。
仏壇に線香をあげ、故人を想い、新しい生命に接する。


なんとも乙なお盆である。


実家で風呂に入っていて、耳の裏側をごしごし洗う。
なんだか油っぽいなぁと思ったからだけれど、
このごしごし感が小さな頃、おばあちゃんと風呂に
入っていたとき、やたらと耳の裏を洗われて、
「変なところをごしごしやるなあ…」と子供ながらに
思ったことを思い出した。


耳の裏をごしごし洗いながら、お盆におばあちゃんを
思い出す。


なんとも乙なお盆である。