何でも見てやろう
- 作者: 小田実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1979/07/11
- メディア: 文庫
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小田実さんには数回お会いしたことがある。
ライオンのような大きな怖いおじさんだ。
渋谷の書店で藤原書店が出している「環」を
たまたま見かけたら、小田さんの追悼特集と
なっていた。
環 vol.31 〔特集・われわれの小田実〕 (『環 歴史・環境・文明』 2007年秋号)
- 出版社/メーカー: 藤原書店
- 発売日: 2007/11/01
- メディア: 単行本
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僕はなにかと、この人には関係が深い。
僕が敬愛する鶴見良行さんは小田さんとは
「べ兵連」でつながっていたし、河合塾で
お世話になった古藤晃さんは小田さんのお弟子
さんのような方だった。
その小田さんの追悼特集なのである。
一時間ほど立ちっぱなしで読んだ。
うーん、読めば読むほど、スケールのでかい人だ。
途中でふと、小田実を読むなら『何でも見てやろう』
を読まないと、とその昔言われたことがあった。
それをやっていないことに気づき、すぐに書店の検索
システムで探して購入。
帰りの電車の中でも小田ワールドに熱中した。
そこには、無謀で、大きいものに触れることが大好きな
ユーモア溢れる若者がいる。読むだけで、元気になれる。
そういう本だった。なぜ、大学生の時に読まなかったの
だろう。いま、こういうポジティブな無謀をやれる器の
大きさが正直うらやましい。
いやな大人になっているのかもしれないな。
くやしいぜ。